今日2017年7月8日を迎え、筆者である私は「天使ママ」になって2年になります。
あの日あの時からもう2年も経つなんて…と思うほどこの2年間はあっという間に過ぎました。
今日この日は娘が生まれた日であり旅立った日ではないので、正確には「天使ママになってもうすぐ2年を迎える」といった感じです。
そして今私が思うことを素直に書いてみようと思います。
思ったよりも「寂しい」と思うことは少なかった
失ったショックで1か月はとてもつらかったです。
最初の1週間は寝る時になると涙がこぼれました。
でも1か月が経つと意外と受け入れることができた自分を発見したんです。
白状なんじゃないか…とも思ってそんな自分に悩んだこともあります。
もちろん、娘にはもっと長く生きていてほしかったです。
娘は7月8日に生まれて同月25日に旅立ちました。
たった18日間でしたけど重い病気を持って生まれた娘にとっては奇跡的に生きた18日間だと思います。
「頑張って18日も生きてくれてありがとう」という気持ちでいっぱいになったとき、寂しいけれど現実を受け入れたんだと、自分なりに心の中で解釈しました。
ある1冊の本に出会えて妊娠と出産への思いが変わった
葬儀を終えて10日ほど経ったころ気分転換に近所の書店へふらりと行ってみたんです。
そこで「ママ、さよなら。ありがとう」というタイトルが目に……。
このタイトルだけで涙があふれてしまって、その日は手に取ることもできず。そのまま帰りました。
でも数日経ってもこの本が忘れられずに、再び書店へ。そこで勇気を出して手に入れました。
赤ちゃんが来たことの意味を考える
この本を書いた池川明さんという方は産婦人科医の先生なんです。
胎内記憶をたどって行くことで赤ちゃんからのメッセージを探るというお話が紹介されています。
どんな妊娠にも意味があって、それがたとえ生まれてこれなかったとしてもその意味がある。
赤ちゃん本人の意思が存在して必ずしも「産まれて当たり前」や「産まれてきたがっているわけではない」という、思わずハッとしてしまう内容でした。
『13トリソミーとしてこの世に降りてきた娘はなぜ障害のある体を選び、私のもとへ来たんだろう?』
こんな風に考えるようになり、何となくこの障害のことをもっと広めてほしい、知ってほしいと娘に言われているような気がしています。
天国からのメッセージを受け取り続けるということ
赤ちゃんでお空へ帰るということはいつまでもかわいい姿のまま、まさに天使の存在として私たち家族の心にいます。
つらい時、くたくたになった時に思い浮かべると自然と笑顔になれます。
娘は生涯をかけて私たち家族を見守ってくれている…そう考えるととても大きな幸せをもらっている気持ちにもなります。
この裏表紙を見ていると心が温まります。
子供を失うことは大きなことでしたが決して泣き暮らす日々ではありませんでした。
それはこの本だけではなく、周りの人たちからの優しさや気遣いに守られていたからだと思います。