有形文化財にも指定されている小千谷市の東忠(とうちゅう)という建物があります。大変歴史あるこの場所に、気軽に立ち寄れる「TOCHU CAFE(とうちゅうかふぇ)」の存在を知り、今回友人と訪れてみました。
小千谷市にある有形文化財「東忠」について
東忠は小千谷市内の住宅街の中にひっそりとあります。なんとこの建物は江戸末期から続くものであり、もともと老舗「割烹東忠」として開かれていました。
2016年に1度閉店をしたものの、閉店を惜しむ声から2017年5月から再出発を果たしています。木造3階建ての大きな外観です。
石垣の中に「TOCHU」と書かれた看板を見つけて少しホッとするような重々しい入り口。のれんをくぐっていざ。
玄関のような場所で靴を脱ぎ、少し足を進めるだけですぐに迷宮に迷い込んだような感覚に襲われます。「わぁぁぁ」とアラフォー女子の口が思わず開いてしまうような空間。四方八方に階段が続き、赤いじゅうたんがとってもノスタルジック。
TOCHU CAFEのカフェメニュー
TOCHU CAFEではこだわりの豆を使用したハンドドリップコーヒーを提供し、そのコーヒーにぴったりなデザートも多数用意してあります。
建物のイメージから少しお値段張るのでは?と不安になった方へ。TOCHU CAFEはとっても親しみのある価格帯です。
カフェ空間は小ぶりな空間にテーブルが3つあります。私たちは窓際のソファのあるテーブルを選びました。
黒を基調としてお洒落な空間ですが、タイムスリップをしたかのような懐かしい気持ちにもなります。
■カフェメニュー
まずはデザートのご紹介。ほとんどのものがワンコイン以下となっており、和洋どちらからも選べるのは嬉しいところ。
こちらがドリンクメニューです。
デザートとセットで注文をするとドリンク代は350円となるのでおすすめです。コーヒーと紅茶とともに2種類から選びます。少なく感じるようですが、コーヒー好きの人でも思わず唸るような選択かと。
ツボをつく嬉しいサイドメニュー。200円で手作りお菓子が食べられます。
■カフェのデザートは持ち帰りもOK
下の段にある東忠オペラはこの建物をイメージしているとか。3段に重なりコーヒーの香りがするようです。
右下にあるのが本日のケーキ。迷ってしまった人はこちらがいいですね。
私は自家製くずきりとアマレロブルボンというブラジルコーヒーを選びました。
猛暑の中食べるひんやりとした自家製くずきりは、つるんとしたのどごしと濃厚な黒蜜がとっても美味しかったです。黒蜜とコーヒーが非常にマッチしました。
友人はスペシャルプレートです。アイスブリュレやブラウニーなどがカラフルに盛り付けられていました。これで500円ってお得に感じますね。
この日は友人の結婚お祝いを兼ねていたのでちょっと特別な場所を…とこちらを選ばせていただきました。TOCHU CAFEを選んだ私、いい仕事をしたぞと自画自賛。
奥の部屋にはグループで座れる席もあります。女子会にぴったりですね。
コーヒー豆やクッキーなども購入可能。アマレロブルボンはブラックでいただきましたが軽くナッツの香りがして、濃いめが好みの私にはぴったりの味でした。
東忠はランチもおすすめ!
東忠ではランチもとても好評です。実は私の母がこちらを利用していますが「とっても素敵で美味しかったわよ」と言っていました。日本庭園を眺めながら食べられるランチは1,500円から用意されています。
階段は昔ながらの急なタイプ。赤いじゅうたんに誘われるまま上ってみました。
こちらは宴会スペースのようです。大広間のほかにも個室がいくつかあります。
ここは3階部からの景色。
どこを見ても歴史を感じるものばかり。
ベランダのような場所もなんだか可愛くておしゃれ。
河井継之助が昼食を取った「梅の間」
東忠の歴史を語る上で忘れてはいけないのが河井継之助(かわいつぎのすけ)という人物。幕末、長岡藩藩主である河井継之助は同市内にある慈眼寺(じげんじ)で新政府軍の岩村誠一郎(いわむらせいいちろう)と会談を行い決裂。
これが「小千谷談判」と呼ばれる出来事ですが、この会談の後にこの梅の間で昼食を取ったと言われています。
奥の方にある梅の間はとてもひっそりとしていました。
今年は戊辰150年記念事業として盛り上がっています。ぜひこちらもぜひ見学に訪れてみてください!
神棚も見つけました。ふらっとカフェに訪れましたが、小千谷の歴史に足を踏み入れることができた貴重な日となりました。
東忠はこの本館のほかにも別館や蔵も有形文化財に指定されています。歴史を感じながらお食事やカフェをぜひ利用してみてください。
情報
■名称:TOCHU CAFE、居食亭 東忠(とうちゅう) ■住所:〒947-0022 新潟県小千谷市元町11-11 ■電話番号:0258-82-2033 ■HP&参考にしたページ:居食亭 東忠 、割烹東忠本館、別館、上の蔵(かっぽうとうちゅうほんかん、べっかん、うえのくら) - 小千谷市ホームページ
東忠までの道のりはやや細いので注意が必要です。
グレーとブルーの2択から選択することになりますが、私はブルーの方がわかりやすいと感じました。駐車場は建物周辺に4カ所あり25台駐車できます。