埼玉ディスりがとんでもねぇ!と話題の「翔んで埼玉」が昨日地上波ノーカット放送されましたね!
「口が埼玉になる」「(埼玉県民には)そこら辺の草でも食べさせておけ」といった暴言のような名言が次々と…。正直ついて行くのがやっと。見終わったときはへとへとになりました。
でもこのへとへと感はパタリロ!を見た時とおんなじ感覚。とっても新鮮で懐かしい。
「翔んで埼玉」の作者「魔夜峰央」先生はパタリロ!の原作者でもあり、新潟県新潟市(現在の中央区)出身の偉大なるマンガ家です。(魔夜峰央-Wikipediaより)
昨年は「魔夜峰央原画展」も新潟市マンガ・アニメ情報館で開催されていました。そんな魔夜峰央先生のことを私はちっとも知ってはいなかった!
翔んで埼玉が生まれた背景
なぜ新潟県出身なのに「翔んで埼玉」?と調べてみると、そもそも「翔んで埼玉」は、1982年(昭和57年)から3回に分けて「花とゆめ(別冊)」に掲載された作品なんだそう。
てっきり新しい作品だと思いきや、ちょうどパタリロ!をテレビで見ていた頃だと知り驚きました。
「翔んで埼玉」を描いた時は埼玉の所沢に移住していたそうで…
出身地の新潟県から埼玉県の所沢市に転居したが、近所にその編集長と白泉社の編集部長が居住していることが判明した。「締め切りを催促されたり、連載打ち切りを通告しに来るかもしれない」という極度のストレスの中、その合間に執筆したのが本作である。引用元:翔んで埼玉-Wikipedia
埼玉で執筆に追われる極限状態の中で生み出されたようですね。その当時に「埼玉をイジろう」と思いつくセンスがやはり素晴らしいです。
ディスられたのは埼玉ばかりではなく、千葉をはじめ茨城や群馬、関東近郊にもおよぶ。
こちらは魔夜峰央パーフェクトブック。デビューから現在にいたるまでの「マンガ道」をまとめた1冊らしい。
ところで「クックロビン」とは何だろう?
(パタリロ!101巻…まだ連載している!)
「だ~れがこっろしったクックロビン」
このパタリロ!で〆のように踊る音頭が大好きだった子供の頃の私。意味などわからず、テレビの前で無邪気に踊っている写真がアルバムに残されています。(恥ずかしい)
もちろん話の内容など正直サッパリわからず。でも、画面のあちこちに散りばめられるお花とか、得体の知れない「美少年」にドキドキしていたのは鮮明に覚えているんですよね。
…で、クックロビンって一体何だ?という話です。しかも「誰が殺した」とも言ってます。アニメなのに斬新すぎる表現ですよね?
クックロビン音頭の由来はイギリスの童謡
(クックロビン-Wikipediaより)
クックロビン(コックロビン)とは『ヨーロッパコマドリ』のこと。鳥だったことがここで判明。
そして、イギリス圏に伝わる童謡「マザー・グース」の1編の原作に「Who Killed Cock Robin」。つまり「誰が殺したクックロビン」という物語があるんですって。絵本にしては怖い…!
ちなみに本家の歌詞はこんな感じ。
誰が駒鳥 殺したの それは私 とスズメが言った 私の弓で 私の矢羽で 私が殺した 駒鳥を 「駒鳥のお葬式」
これはごく一部の歌詞なんですが…
震えるほど怖い!!だけど実際の歌「Who Killed Cock Robin(YouTube)」はゆかいなリズムを刻んでおります。ますます怖い。
この童謡をテーマにした漫画「小鳥の巣(ポーの一族シリーズ)」を魔夜峰央先生が、「クックロビン音頭」へとハイセンスな変換をさせたようです。こんな怖い歌詞を「パッパンがパン!」と手拍子を打って踊るとは…。
あの音頭がこんなに複雑だったなんて…幼児にそんなの理解できるわけありませんね。
長くなりましたが、魔夜峰央ワールドは大人になっても面白い。理解できたとき「大人になったんだ」と少し実感しました。あと、先生の奥様はバレリーナなんですって。なんか色々納得できました。(おわり)