トキといえば佐渡。佐渡に行かなければトキを見ることはできない。だって特別天然記念物だし…って思っていたけど。
長岡市寺泊の「トキみ〜て」に来てみたら、何ともあっさり至近距離で本物のトキを観察することができました!
「トキみ〜て」とは?
「長岡市トキと自然の学習館 トキみ〜て」は、間近な距離でトキの様子を観察できる施設です。
こちらはトキの分散飼育を機に2018年にオープン、今年の8月で3周年を迎えたそうです!2021年現在は9羽を飼育し、そのうち5羽を一般公開しています。
入館料は100円と安く中学生以下は無料です。(その他割引あり)
ちなみに佐渡以外でのトキの公開は、この「トキみ~て」と石川県能美市の「いしかわ動物園」の2ヶ所しかないようです。佐渡にしかいない、なんていうのはただの思いこみだったらしいですね。
本物のトキがいた!
驚きました。入館料を払っている最中すでに視界にトキの姿が!うわー!トキだトキだ!と大興奮。奥に3羽のトキがいますよね。人生初の本物のトキとの対面です!
トキは、ペリカン目トキ科トキ属に分類される
テレビで見るトキよりも小さく感じたのですが、近くで見ると白い羽はうっすら紅色でとても綺麗!
公開されている5羽のトキには名前がついていました、ひかり、のずみ、ほたる。トキだけどほたる。かわいいから気にしない。
ちょうど餌付けの後だったようです。水辺のどじょうを食べに集まっているんだとか。どじょうを食べるんですね〜。
奥の方には2羽のトキ。しなの、けやきという名前。全てオスのトキだそうです。2004年生まれのしなのはなんと15歳と最長老!佐渡には36歳生きたトキもいたそうですが、トキの寿命の長さにも驚きですね。
それにしても近い!特別天然記念物がこんな近くで見れるなんて。
かわいい!クチバシがこんなに細くて長く、羽の色は思っていた以上にピンク色です。
羽ばたいたトキからふわりと1枚の大きな羽が落ちたので「綺麗な羽ですね」と言った瞬間スタッフさんの表情が曇り……。トキの羽は大きくて美しいが故に過去に売買取引され、それが絶滅の原因のひとつになっていたんだとか……。
日本産のトキは絶滅してしまっているので、今目の前にいるのは中国産のトキです。
施設の中はガラス張りになっていて、周りに椅子もあるのでゆっくり観察することができます。カメラ力が足りないためチャンスを逃しましたが、トキが羽ばたく姿の美しさは圧巻です!
生きたドジョウを器用にほっそいクチバシで食べるトキ
本当は田畑でも観察できるほど身近な存在だったというトキ。近くで見ることでますます「トキを絶滅させてはいけない」なんて考えさせられました。ちなみに日本の象徴とも呼ばれたりするけどトキは国の鳥ではなく(正解はキジ)、新潟県の鳥という肩書です。
トキは馬肉やドジョウを食べるという発見!
トキの餌付け時間は午前9時、午後1時、午後3時の1日3回です。トキの貴重な食事姿が見られるチャンスなので、タイミングを合わせてくることをおすすめします!
館内はトーンダウンされていて薄暗い。入口と出口は別になっていました。
隣の学習館にも入ってみた
先ほどの観察棟の隣にある「学習館」にも入ってみました。
学習館にはトキの成長や繁殖の記録が写真などはく製などで展示され、観察棟にいるトキのモニター映像も流れています。
近隣の子どもたちや学生によるトキへの応援メッセージがたくさん飾ってあったのが感慨深かったですね。昔はどのくらいトキが身近な生き物だったのかも、飾ってあった写真パネルを見てよくわかりました。
学習館の2階は「長岡市 寺泊民俗資料館」という文字。ここは何だろう?(こちらはカメラOKのマークあり)
これは昔、塩作り(塩たき)に使っていた道具だそうです。寺泊でも作っていたんですね~。
昔の漁師さんの道具らしく、冬はスケソウダラが捕れたとのこと。全て手作りと思われる道具たち。
こちらは何と「嫁入り道具一式」だそうです!親が取り決めた結婚を受け入れて、こんな大荷物を持って嫁に行く昔の女性はどんな気持ちだったのだろう。
各部屋ごとに道具が展示されていて、こちらには酒屋さんの道具らしき物たち。
昔の食卓メニューを再現させた食品サンプルたち。とんでもないクオリティの高さにこの日1番驚く(笑)!あのスケトウダラの煮付けなんて、どこからどう見ても本物ですよね?!
どれもこれも食品サンプルです。あられもちのサンプルを見て、おばあちゃんが作ってくれた思い出の味を思い出しました。おばあちゃ~ん。
受付の方からもらったトキの折り紙です。とっても親切な方で「どうぞどうぞ!」とくれました。ありがとうございました。
窓から見えるのどかな景色を見て、こんな風景にトキが羽ばたいていたのかなあ……なんて想像したりして。そんな日がいつかまた訪れるといいですね。
そんなトキの生体やリアルな姿を観察できる「トキみ~て」にぜひ1度足を運んでみてください♪
月曜日は休館日なのでお間違えなく。その他感染症拡大防止の観点から休業になる可能性もあるため、事前に公式HPを確認することをおすすめします。
情報
■名称:長岡市トキと自然の学習館 トキみ~て
■住所:〒940-2522 新潟県長岡市寺泊夏戸2829
■電話番号:0258-75-3201
■営業時間:9時~17時(入館は16時半まで)
■定休日:月曜日(祝日の場合は翌日休館)、年末年始
■料金:観察棟100円(中学生以下無料)、学習館無料
■HP:https://www.city.nagaoka.niigata.jp/kurashi/cate09/toki_gakusyu/
▼周辺観光


▼冬は白鳥の飛来も各地で観察できます

▼”クロトキ”がいる悠久山小動物園

▼錦鯉の観察ができる小千谷市

▼新潟県の水族館
