これは私の友人の子供に起きた、病気の体験談をご紹介する記事です。
子供の目のがんである「網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)」という病気にある日突然襲われたしまった子供に、一体何が起きたのか、その後どうなったのか?をお話しします。
なお、これは実際に起きた出来事でありますが、ほんの一例だということをあらかじめご了承ください。
「網膜芽細胞腫」という病気の体験談
私と友人には同じ年の子供がいます。
同じ男の子の母親として、仲良くお互いの子の成長を見守ってきました。
グングン成長。とっても元気な2歳になった時にそれは起こりました。
子供の目が緑色に!
「どうしよう…目のがんになってた…」
泣きながらかけてきた友人からの電話に驚き、一体何があったのかを聞けばこう話しました。 ふと、子供の目をじっと見たら片方の目の色が緑色だな…と感じて、すぐに眼科へ連れて行ったとのこと。
そこで告げられたのが「網膜芽細胞腫」という病名。つまり、目のがんです。
「すぐに緊急手術をしなければならない」、そう言われた直後に、友人は泣きながら私に電話をかけてきたという状況でした。
本当に驚きました…。
「目のがん」と言われた時に、「目(眼球)を摘出しなければならないんだって…」と話すそのひと言が、どうしても信じられなくて…。
それ以外の選択肢は本当にないのか、目を摘出したら絶対に治るのか?とか…。色々な気持ちが頭をぐるぐる回転。
何とかその事態だけは避けたい!と、頭で考えても、当然ながら私にはどうすることもできませんでした。
翌日には別の病院で眼球摘出手術をしたということを友人から報告され、この世の終わりのような、血の気が一気に引いてしまい茫然としてしまったことは今でも忘れられません。
手術後は義眼になってしまった
目の摘出手術をしてしまったその後は、義眼が入りました。
まだ2歳なのに…という思いと、義眼という未知の怖さが襲いました。
とにかく、友人の悲しみを半分私も背負いたいと思ったのですが、1番苦しかったのは突然目を失ったその子です。
そしてその親であり、家族もとても苦しくて辛い思いをしていました。
しばらく時間が経ったある日、友人からこんな言葉が出ました。
「この病気をもっと広めてほしい。早く気づいてほしい。」
この子供の目のがんである「網膜芽細胞腫」は、幼い子供や乳幼児に発症する病気だそうです。
網膜芽細胞腫は子供の目のがん
網膜芽細胞腫は出生児15,000~16,000人につき1人の割合で発症する子供のがんだそうです。
友人の子供は片目だけ、つまり片眼性でした。両眼性の場合もあります。
目の網膜とは、目の奥を包む薄いフィルムのようなものです。
友人の子供は眼球が緑色に見えたそうですが、進行をすると白っぽくも見えるとか…。
子供のようすはもちろん毎日見ていると思いますが、動き回る幼児の観察は意外と難しい面もあって。
目の色に変化があれば気づくのでは?とも思うようですが、意外とそこが落とし穴だったりします。
まだねんねの頃の乳幼児であれば、頭の先から足の爪までくまなく観察することができます。
でも、細かい性格の友人でさえ気づけなかったので、よく動く子供なら特に見つけにくいと思います。
医療従事者さえ見落とす、という現実があるようです。
こちらの記事では、同じ体験を持つお母さんの話が詳しく掲載されています。
子どもの目のがん、網膜芽細胞腫の早期発見をめざす親たちの闘い 「網膜芽細胞腫って何?」そう思ってくれることが第1歩 | がんサポート
病気にはまだまだ知らないものがあり、目だけではなく、微妙な変化に気づいたら誰かに聞いたり病院へ受診することが重要なんだと痛感しました。
ちなみに友人の子供はその後元気に成長をし、普通の男の子と何ら変わらない生活を送っています。とても優しい男の子になりました。
まとめ
親が1番つらいこと、それは子供が病気にかかることですね。
今回は網膜芽細胞腫という子供の目のがんについてお伝えしましたが、この名前だけでも覚えていただき、周囲の人にもぜひ情報をシェアしていただけたらとても幸いです。
「こんな病気がある」と知るだけでも、子供を観察する視点が変わると思います。
また、そういった子供がいる、ということもこの機会にぜひ受け入れてほしいですね。